司法書士事務所の経営者の方から、「従業員が忙しすぎて、このままではもたないので新しい人材を採用したい。」との依頼をいただくことがあります。
その場合、私が必ず聞くのは、「その忙しさを解消するにはどのような役割を果たす人材が必要ですか? そもそもどうして従業員はそんなに忙しいのでしょう? 業務効率を上げるための努力はされましたか?」ということです。
ヒアリングしていくと、いろいろなことがわかってきます。
従業員一人ひとりの問題の場合もありますし、従業員間、または従業員とボスの間のコミュニケーションの問題である場合もあります。
たとえば、ボスの指示の出し方が不適切で従業員が依頼事項を理解できていない、ボスが決定をしないので中途半端なままで多くの業務が滞っている、といった類のことはよくあることです。
知識労働者である司法書士事務所のメンバーは、自身が生産しているアウトプットを他のメンバーが利用してくれることでしか、組織のなかで貢献することはできません。そして、その貢献こそがそのメンバーの成果となるわけです。
では、自分のアウトプットを他のメンバーに利用してもらうためにはどうすればよいか。それは、他のメンバーが自分に何を求めているのかを知り、他のメンバーが自分のアウトプットを使いやすい状態を実現するということでしかありません。
業務の停滞は、他のメンバーが自身に求めている貢献を真の意味で理解しておらず、理解していたとしても相手が自身のアウトプットを使えるような状態を実現する努力を怠っている場合に起こることが驚くほど多いのです。
それらの問題を解消しても、それでもなお忙しいということであれば、本当の人員不足といえるでしょう。
ことによってのみ、私たち専門家は成果を上げることができるのです。










