2012年02月27日

人間関係のあるべき姿 - どのような貢献ができるか <5> -

 楽しい事務所。毎朝ぱっちりと目が覚めて、さあ今日も元気に行くぞと思えるような事務所。それは、成果を出している事務所でしょう。
 成果、すなわち外部に貢献ができている、そのことを実感できる事務所に所属して、その成果に貢献できていることこそが事務所のメンバーの喜びです。
 司法書士事務所に限らず一般企業においても同じことでしょう。経営者は成果をだせる組織を作らなければなりません。

「仕事上の関係において成果がなければ、温かな会話や感情も無意味である。貧しい関係のとりつくろいにすぎない。逆に関係者全員に成果をもたらす関係であれば、失礼な言葉があっても人間関係を壊すことはない。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 なぜか? 組織での人間関係は、『成果を出す』その一点のためだけに形作られているからです。それでは組織のなかで成果を出すために、私たちはどのような能力を磨く必要があるのでしょうか。P.F.ドラッカーは言います。

「われわれは貢献に焦点を合わせることによって、コミュニケーション、チームワーク、自己開発、人材育成という、成果をあげるうえで必要な四つの基本的な能力を身に付けることができる。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 他のメンバーに対し貢献するためには、コミュニケーション、チームワーク、自己開発、人材育成という四つの能力の向上が必要になるということです。その一つひとつについて考えてみることにしましょう。

 第一のコミュニケーション。
 当然のことですが、コミュニケーションはお互いに相手が言ったこと、考えていること、理解していること、を正確に感知するための手段です。ただ、経験的にいうと、人は同じことを言っても、まったく異なる理解をするし、同じものを見ても、まったく違う見方をするという現実があります。

「部下は、上司が言うことではなく、自分が聞きたいことを聞き取る。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 では、コミュニケーションを成立させるためにはどうすればよいのでしょか。

「『あなたの知識や能力を最もよく活用できる道は何か』を聞く。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 ことです。そして、

「その結果、まず部下が、『自分はどのような貢献を期待されるべきか』を考えるようになる。」(『経営者の条件』上田惇生編訳))

 そのことが、「求められる貢献を知る」というコミュニケーションの出発点になるのだと思います。

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2012年02月15日

専門家に成果を上げさせるには - どのような貢献ができるか <4> -

 司法書士事務所の経営者の方から、「従業員が忙しすぎて、このままではもたないので新しい人材を採用したい。」との依頼をいただくことがあります。
その場合、私が必ず聞くのは、「その忙しさを解消するにはどのような役割を果たす人材が必要ですか? そもそもどうして従業員はそんなに忙しいのでしょう? 業務効率を上げるための努力はされましたか?」ということです。

 ヒアリングしていくと、いろいろなことがわかってきます。
従業員一人ひとりの問題の場合もありますし、従業員間、または従業員とボスの間のコミュニケーションの問題である場合もあります。
 たとえば、ボスの指示の出し方が不適切で従業員が依頼事項を理解できていない、ボスが決定をしないので中途半端なままで多くの業務が滞っている、といった類のことはよくあることです。

「知識労働者が生産するのは物ではなく、アイデア、情報、コンセプトである。知識労働者は、ほとんどが専門家である。彼らは一つのことだけをよく行うとき、すなわち専門化したとき大きな成果をあげる。しかし専門知識はそれだけでは断片にすぎず不毛である。専門家のアウトプットは、他の専門家のアウトプットと統合されて成果となる。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 知識労働者である司法書士事務所のメンバーは、自身が生産しているアウトプットを他のメンバーが利用してくれることでしか、組織のなかで貢献することはできません。そして、その貢献こそがそのメンバーの成果となるわけです。
では、自分のアウトプットを他のメンバーに利用してもらうためにはどうすればよいか。それは、他のメンバーが自分に何を求めているのかを知り、他のメンバーが自分のアウトプットを使いやすい状態を実現するということでしかありません。

 業務の停滞は、他のメンバーが自身に求めている貢献を真の意味で理解しておらず、理解していたとしても相手が自身のアウトプットを使えるような状態を実現する努力を怠っている場合に起こることが驚くほど多いのです。
それらの問題を解消しても、それでもなお忙しいということであれば、本当の人員不足といえるでしょう。

「『あなたが組織に貢献するためには、私はあなたにどのような貢献をしなければならないか』『いつ、どのように、どのような形で貢献しなければならないか』を聞く」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 ことによってのみ、私たち専門家は成果を上げることができるのです。

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2012年02月07日

なすべき3つの貢献 - どのような貢献ができるか <3> -

 P.F.ドラッカーはなすべき貢献として、3つの領域での貢献を上げています。

「直接の成果、価値への取り組み、人材の育成である。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 「直接の成果」についてP.F.ドラッカーは、

「組織を生かすうえでカロリーの役割を果たす。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 といっていますが、私たちにとってはまさに本業そのものということでしょう。これは非常にわかりやすいですね。

 次の「価値への取り組み」とは何でしょう。一種のブランドといって良いかもしれません。司法書士事務所でいえば、相続領域のワンストップ化、債務整理での価格破壊、債権担保のための上流工程への取り組みなど、従来よりも高い価値をクライアントに提供することで、クライアントからは評価され、より社会へ貢献できる、成果を出すチャンスが生まれることになります。

 3つめの「人材の育成」。なぜ人材の育成が必要なのでしょうか。P.F.ドラッカーは、

「組織は個としての生身の人間の限界を超える手段である。したがって自らを存続させえない組織は失敗である。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 といっています。継続のためには人材の育成が必須なのです。

 以上の3つのことが事務所経営者のなすべき貢献ということになります。
 「直接の成果」は黙っていてもやろうとするでしょうが、「価値への取り組み」、「人材の育成」は、意識しなければやらずに過ごされてしまいます。成果を出し続ける組織を作るために、なすべき貢献を意識してマネジメントに当たりたいものですね。

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