2012年04月09日

強みによる人事はなぜ必要か - 人の強みを生かす <1> -

 司法書士事務所の例ではありますが、それまで扱いにくい、ミスが多い、凡庸、そう思っていた社員が、事務所が危機的な状況に陥った時に思わぬ力を発揮して事務所を救った、そんな話を私は数多く知っています。
 たとえば、多くの者が離反するなか最後までボスとともに行動し、事務所の再起のきっかけを作った。たとえばスタッフの一人が急にやめることになったとき、何カ月も毎日深夜まで黙々と仕事をこなしてくれた。

 P.F.ドラッカーは言います。

「できることではなく、できないことに気をとられ、弱みを避けようとする者は弱い人である。おそらくは強い人に脅威を感じるのであろう。しかし部下が強みをもち成果をあげることによって苦労させられた者など一人もいない。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 そう、人の欠点は目につくもので、その人の長所、強みは見えないことが多いため、ともすると経営者は弱みに着目して人事を行いがちですが、注目すべきは強みなのです。

「人に成果をあげさせるには、『自分とうまくいっているか』を考えてはならない。『いかなる貢献ができるか』を問わなければならない。『何ができないか』を考えてもならない。『何を非常によくできるか』を考えなければならない。特に人事では一つの重要な分野における卓越性を求めなければならない。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

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2012年03月29日

会議の成果をあげる - どのような貢献ができるか <7> -

 コンサルティングファームの主宰するメンターネットワークでは、さまざまな実践型研究会(人事系のH.R.S、医療系のMedS、相続関連の相続支援隊など)が活動を行っています。2か月に1回、定期的なミーティングを行っていますが、毎回必ずファシリテーター役を決めて交代で担当してもらっています。

 ウィキペディアによりますと、ファシリテーターとは「会議やミーティング、住民参加型のまちづくり会議やシンポジウム、ワークショップなどにおいて、議論に対して中立な立場を保ちながら話し合いに介入し、議論をスムーズに調整しながら合意形成や相互理解に向けて深い議論がなされるよう調整する役割を負った人」だそうです。

 P.F.ドラッカーは会議の成果をあげるための要件のひとつは、ファシリテーターと討議に参加する人を分けることだと言っています。

「会議を生産的にするための原則は他にもある。例えば、会議を司会しつつ重要な発言に耳を傾けることはできる。あるいは討議に参加して発言することもできる。しかしこの両方を同時に行うことはできない。だがこの原則は、明白でありながら大体において無視されている。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 私もファシリテーター役をすることがたまにありますが、どうしても自分の意見を言いたくなります。いかにメンバーを生かすか、意見を引き出すか。その役割を忘れないようにしなければ、と何度も言い聞かせています。訓練が必要ですね。

 またP.F.ドラッカーは、会議の出すべき成果を明確にすることが会議成功のカギだとも言っています。

「したがって成果をあげるには、会議や報告書やプレゼンテーションから何を得るべきかを知り、何を目的とすべきかを知らなければならない。『なぜこの会議を開くのか』『決定するためか、情報を与えるためか、確認するためか』を問う必要がある。さらにまた、会議を招集する前、報告会を聞く前、説明会を準備する前に、それぞれの目的を明らかにすべきことを主張しなければならない。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 会議を招集するとき、会議の目的が明確でなければ準備もできません。会議中も、発言が目的に沿っているのか、横にそれているのか、どのような発言を認めて、どの発言を認めるべきでないも判断できないことになります。

 意外に、目的があいまいな会議が多いような気がします。

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2012年03月13日

成果をあげるうえで必要な能力 - どのような貢献ができるか <6> -

 成果をあげるために向上すべき四つの能力について、引き続き考えてみましょう。

 第二にチームワーク。
 ウィキペディアによると、「チームワーク(teamwork)とは集団に属しているメンバーが同じ目標を達成するために行う作業、協力、意識、行動など。」と定義されています。P.F.ドラッカーは上下の指示命令系統ではない、横の人間関係(チーム)に基づく「ワーク」をチームワークと呼んでいるようです。

「果たすべき貢献を考えることによって、横へのコミュニケーションが可能となり、その結果チームワークが可能となる。自らの生み出すものが成果に結びつくには、誰にそれを利用してもらうべきかとの問いが、命令系統の上でも下でもない人たちの大切さを浮き彫りにする。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 たとえば司法書士事務所における債務整理業務の分業は、面談⇒引き直し計算⇒方針決め⇒交渉⇒和解という手順で進みますが、全体を通しての成果「スピーディに債務者の意向に沿った債務整理を行う」という目的のために、それぞれの部門が全体を見つつ、次の工程がスムーズに実行されるためにはどのような貢献が必要かと考えることによって成果を出す「ワーク」として実現されることになります。

 第三に自己開発。
 これはわかりやすいですね。

「自己開発は、その成果の大部分が貢献に焦点を合わせるかどうかにかかっている。組織に対する自らの貢献を問うことは、いかなる自己開発が必要か、いかなる知識や技能を身につけるか、いかなる強みを仕事に適用するか、いかなる基準をもって自らの基準とするかを考えることである。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 第四に人材育成。P.F.ドラッカーは、

「部下、同僚、上司を問わず、他の人の自己開発を触発すること」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

と考えており、これも貢献に焦点を合わせることで実現できると言っています。

「人、特に知識労働者というものは、自らが自らに課す要求に応じて成長する。自らが成果や業績とみなすものに従って成長する。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 ものですから、自らの成果や業績とみなすものを知らなければ、司法書士事務所の経営者やそこで働く資格者は、自己開発もせず人材育成もしないということになるわけです。

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