2010年08月25日

部下の強みを生かす - 人の強みを生かす <4> -

 前回のタイトルは、「上司」を「部下」に替えても同じ意味です。
 ただ、P.F.ドラッカーは、前回あげた文章の前段で、なぜ部下が成果をあげるために上司の強みを生かす必要があるのか、その理由を次のように語っています。

「現実は企業ドラマとは違う。部下が無能な上司を倒し、乗り越えて地位を得るなどということは起こらない。上司が昇進できなければ、部下はその上司の後ろで立ち往生するだけである。たとえ上司が無能や失敗のために更迭されても、有能な次席があとを継ぐことは少ない。外から来るものがあとを継ぐ。そのうえその新しい上司は、息のかかった有能な若者たちを連れてくる。」(『プロフェッショナルの条件』上田惇生編訳)

 これも以前に申しましたが、上司は部下の仕事にも責任を負っています。部下を恐れていては成果は出せません。上司がしっかりしていなければ部下は活躍できないのです。
 また、上司は部下を選ぶことができますが、部下が上司を選択することはできません。司法書士事務所のような小さめの組織であればなおのことです。そのことを常に意識して、スタッフの強みを伸ばしていくことが、経営者自身と組織の成長にもつながるのではないでしょうか。

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2010年08月18日

上司の強みを生かす  - 人の強みを生かす <3> -

 自らが成果を出すためには、組織全体として効果が出せるように、組織の他のメンバーに働きかける必要があります。P.F.ドラッカーは、この働きかけを、部下が上司に働きかけて、上司の強みを生かすというシーンから説明しています。

「もちろんへつらいによって、上司の強みを生かすことはできない。なすべきことから考え、それを上司にわかる形で提案しなければならない。上司も人である。人であれば、強みとともに弱みをもつ。しかし上司の強みを強調し、上司が得意なことを行えるようにすることによってのみ、部下たる者も成果をあげられるようになる。上司の弱みを強調したのでは、部下の弱みを強調したときと同じように、意欲と成長を妨げる。」(『プロフェッショナルの条件』上田惇生編訳)

 では、「上司が得意なことを行えるようにする」ためにはどうすればよいのでしょうか。

「アイゼンハワーのように、一ページの要約が必要な人がいる。一定の思考過程を必要とし、分厚い報告書がなければ理解できない人がいる。あるいは、あらゆることについて、六十ページにわたる数字のデータを見たがる人がいる。意思決定の準備のために、初めから関与したがる人がいる。逆に、時期が来るまでは何も聞きたくないという人がいる。上司の強みを考え、その強みを生かすには、問題の提示にしても、何をではなく、いかに、について留意しなければならない。何が重要であり何が正しいかだけでなく、いかなる順序で提示するかが大切である。」(『プロフェッショナルの条件』上田惇生編訳)

 これは、部下がしなければならないことを言っているのではありません。上司についてもあてはまります。また大きな組織の上司・部下だけでなく、司法書士事務所の所長とスタッフという関係でもあてはまるでしょう。特に「人がなかなか動いてくれない」と感じている経営者の方は、このことを意識してみてください。案外それだけでうまく行くことが多いかもしれません。

 人は正しいから動くのではなく、納得するから動くのです。

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2010年08月11日

組織の利点 - 人の強みを生かす <2> -

 なぜ、司法書士事務所が「個人」から「法人」の時代に移りつつあるのか?P.F.ドラッカーの次の文章が示唆的でしょう。

「多くのことに強みをもつ人間は、組織を必要としないし、欲しもしない。彼らは独立して働いたほうがよい。しかしほとんどの者は、独力で成果をあげられるほど多様な強みをもっていない。」(『プロフェッショナルの条件』上田惇生編訳)

 P.F.ドラッカーがいう「強み」はもちろん相対的なものです。
 司法書士の数が、お客さまの数よりも相対的に少ない時期は、司法書士のロジックで物事が決まっていました。しかし規制緩和の結果、司法書士の数が相対的に多くなってくると、お客さまのロジックで物事が決まるようになっています。お客さまのロジックで物事が決まるのですから、司法書士はお客様の求めるものにあわせて、「強み」を多様化させ、深化させていかなければなりません。

 依頼された不動産登記ばかりを行えばよい古きよき時代は終わり、お客さまのニーズにあわせて、専門性・コスト・利便性などを進化させていくことが司法書士にも求められています。「個人」から「法人」の時代へ移りつつあるのはここに理由があります。
 お客さまのニーズにあわせて変化できるほど、「個人」は強くないのです。人は、24時間・365日は働けませんし、いつかは亡くなります。司法書士のすべての業務で、第一人者といえる人はいないでしょう。「個人」であることがボトルネックなのですから、「法人」に主役の座を明け渡さざるを得ないのです。個人事務所の経営者は、真剣に対策を考える必要があります。

 組織で行うことの意義を、「1+1が3にも4にもなる」と表現する事がありますが、なぜそれが可能となるのでしょうか?それは組織が個人の強みを生かし、弱みを消すことができるからです。

「組織は、一人ひとりの人間に対し、彼らが、その制約や弱みに関わりなく、その強みを通して、ものごとをなし遂げられるよう奉仕しなければならない。このことは今日、ますます重要になっている。まさに決定的に重要である。」(『プロフェッショナルの条件』上田惇生編訳)

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