2010年09月10日

イノベーションの原理と方法  - なすべきこと <3> -

 イノベーションの成功の鍵を握る三つめの要素は「シンプルであること」です。

「第三に、イノベーションに成功するには、焦点を絞り単純なものにしなければならない。一つのことに集中しなければならない。さもなければ、焦点がぼける。単純でなければうまくいかない。新しいものは必ず問題を生じる。複雑だと、直すことも調整することもできない。成功したイノベーションは驚くほど単純である。まったくのところ、イノベーションに対する最高の賛辞は、『なぜ、自分には思いつかなかったか』である。」(『プロフェッショナルの条件』上田惇生編訳)

 以前、あるベンチャーキャピタリストから同じような話を聞いた事があります。一分で説明ができないビジネスモデルは成功しないそうです。クロネコヤマトの「宅急便」もセコムの「ホームセキュリティサービス」も、非常にシンプルですよね。
 司法書士の職域は広がり、司法書士ができることはたくさんあります。どこに焦点をあてて絞り込んでいくのか、経営者としての考えどころですね。

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2010年09月08日

イノベーションの原理と方法  - なすべきこと <2> -

 P.F.ドラッカーは、イノベーションは「知覚的な認識である」といいます。

「イノベーションを行うにあたっては、外に出、見、問い、聞かなければならない。このことは、いかに強調してもしすぎることがない。イノベーションに成功するものは右脳と左脳の両方を使う。」(『プロフェッショナルの条件』上田惇生編訳)

 イノベーションに必要な「なすべきこと」のふたつめは、端的にいえば「現場主義であるべし」ということです。
 前回あげた例でいえば、機会の分析をして、高齢の女性の「おひとりさま」を対象としたイノベーションを考えるのであれば、まずは「女性のおひとりさま」の家を訪ねて話を聞くことが大切です。
 パソコンは持っているのか、買い物はどうしているのか、空いている時間はどうやって過ごしているのか、現場に出向き、彼女たちの価値観やニーズを知覚しなければ、イノベーションは成功しないということです。
 司法書士事務所の経営者が新しいサービスを考える場合も、そのサービスがお客さまの習慣や価値観にマッチするものかどうかを知覚する必要があります。それなしにサービスを開発しても、お客さまが欲しがることはないでしょう。

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2010年09月01日

イノベーションの原理と方法 - なすべきこと <1> -

 イノベーションとは、一般的には「新機軸」「革新」と訳されますが、P.F.ドラッカーは、次のように定義しています。

「イノベーションとは起業家に特有の道具であり、変化を機会として利用するための手段である。」(『イノベーションと起業家精神』上田惇生編訳)
「イノベーションは、市場に焦点を合わせなければならない。製品に焦点を合わせたイノベーションは、新奇な技術は生むかもしれないが、成果は失望すべきものとなる。」(『マネジメント』上田惇生編訳)

 つまり、イノベーションとは「変化」を「市場を拡大・創造する」ために「利用する手段」であり、成果をあげるためには、経営者はそれを上手に使わなければいけないということです。
 今回からしばらくは、イノベーションを行うために「なすべきこと」「なすべきでないこと」「必要な条件」について考えていきたいと思います。
 P.F.ドラッカーは、「なすべきこと」を五つあげています。その一番目からみていきましょう。

「第一に、イノベーションを行うためには、機会を分析することから始めなければならない。(中略)
 (1)予期せぬこと (2)ギャップ (3)ニーズ (4)構造の変化 (5)人口の変化 (6)認識の変化 (7)新知識の獲得 
 これら七つの機会のすべてについて、体系的に分析することが必要である。」(『プロフェッショナルの条件』上田惇生編訳)

 (4)の「構造の変化」について具体例をあげてみましょう。
 日本の世帯数のうち、65歳以上の人がいる世帯の割合は、平成2年時点では約27%(1100万世帯)でしたが、平成19年には、約40%(1900万世帯)を占めるまでになりました。さらに、それを65歳以上の女性のみの単独世帯でみてみると、平成2年では3.3%(約130万世帯)だったものが、平成19年には6.6%(約310万世帯)でした。つまり、おばあちゃんのひとり暮らしが17年間で倍増しているのです。

 近年「おひとりさま」を対象とした、さまざまなサービスが生み出されるようになっていますが、これは世帯の構造変化を「機会」と捉えてイノベーションが行われた結果といえます。司法書士業界でも、相続や成年後見の分野で、新しいサービスの開発が進んできていますね。

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