2011年10月20日

時間を体系的に管理する - 汝の時間を知れ <4> -

 時間を浪費する非生産的な活動を見つけ、体系的な時間管理を行うための方法についての続きです。

「第二に、他の人間でもやれることは何かを考えることである。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 司法書士として独立して間もない方などから、人を最初に採用するタイミングについてよく聞かれます。多くの方はどれくらいの売り上げになったら人を採用すべきでしょうかと聞いてきます。もちろん人を採用すると継続的にお給料を出さなければならないので売り上げも重要なのですが、私の答えは売り上げ基準ではありません。
 人を採用するタイミングは、自分でなくてもできる仕事を自分がどれだけ行っていて、それがどれくらいの塊になるかで決定される、が答えです。
つまり、自分がやりたいことをやるために、他人の時間を購入するわけです。P.F.ドラッカーの次の言葉は言いえて妙です。

「通常使われている意味での権限委譲は間違いであって人を誤らせる。しかし自らが行うべき仕事を委譲するのではなく、自らが行うべき仕事に取り組むために他の人にできることを任せることは、成果をあげるうえで必要なことである。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 そして、管理方法の3つめです。

「時間管理のための第三の方法は、自らがコントロールし、自らが取り除くことのできる時間浪費の原因を排除することである。人は、他人の時間まで浪費していることがある。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 なるほど、自分の時間が他人の時間を浪費しているとすれば、自分の時間が何も生み出さないだけではなく、周囲にも負の効果を及ぼしているわけですから最悪です。
たとえば、ある新しいプロジェクトを行うとボスが思いつきで決める。しかし、予算を決めない、期限も決めない、成果も決めない・・・・・・。プロジェクトはボスの思いつきで消滅する。こんなことがみなさんの事務所で行われていないでしょうか。

 ドラッカーのいう3つの方法を実行するときに、ある不安が頭をよぎります。必要なことを削ってしまっていないだろうか。この不安に対するP.F.ドラッカーの答えは以下のとおりです。

「事実上、時間を整理しすぎる危険はあまりない。通常、誰でも自分自身の重要度については、過小ではなく、過大に評価しがちなものである。そして、あまりにも多くのことが、自分でなければできないと考える。こうして大きな成果をあげる者でさえ、多くの不必要かつ非生産的な仕事をしている。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 司法書士事務所を経営していたとき、職員からよく言われたことがあります。「山口先生は何でも丸投げにする。」
 でも、まったく問題は起こっていませんでした。おそらく(笑)。

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2011年10月13日

時間の使い方を診断する - 汝の時間を知れ <3> -

 私は、スケジュールをグループウェアで管理していますが(社員も私のなすべきことについては比較的自由に私のスケジュールを入れることができます)、結構スケジュールがつまっているなと思っているわりには、空いている時間も結構あることに気づきます。
 自分がどれだけ時間を無駄に使っているのか、その診断のためにも、スケジュール上で空いている時間に何をしているのかを記録することにチャレンジしてみたいと思っています。
 とはいえ、思いつきでスケジュール管理を行っても、また元に戻ってしまいます(だから習慣にすることが大切なのですが、これがなかなかできない)。

 P.F.ドラッカーは時間を浪費する非生産的な活動を見つける体系的な時間管理を推奨します。そしてそれには3つの方法があるといいます。今日は、その一つめについてみてみましょう。

「第一に、する必要のまったくない仕事、何の成果も生まない時間の浪費である仕事を見つけ、捨てることである。すべての仕事について、まったくしなかったならば何が起こるかを考える。何も起こらないが答えであるならば、その仕事は直ちにやめるべきである。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 私は社内の会議には極力出ないようにしています。司法書士事務所を経営していたときもそうでしたし、現在もそうです。自分自身がいなくても回る組織を理想としていますし。自分が得意でないものは人に任せたほうがよいと思っているからです。自分の果たすべき役割に関係しないところには時間をなるべく使わないほうがいいでしょう。

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2011年10月06日

必要とされる時間 - 汝の時間を知れ <2> -

 前回、自身の果たすべき役割と照らし合わせて「非生産的」な使い方をしている時間があればそれはやめましょう、とのお話をしましたが、ことはそう簡単ではありません。

「誰でも事情は変わらない。成果には何も寄与しないが無視できない仕事に時間をとられる。膨大な時間が、当然に見えながら実はほとんど、あるいはまったく役に立たない仕事に費やされる。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 みなさんは何に時間をとられているでしょうか。
 営業で仕事を獲得すること、新しい領域の仕事を開発するために情報を収集すること。それらは経営者にとっては生産的だと感じられる時間の使い方ですので、まったくストレスにはなりません。反対に、非生産的だなと感じる時間はどのような時間でしょうか?
 おそらく「人」に取られる時間ではありませんか。

 「人間関係に悩んで辞めたい」「やった分だけの評価をしてもらえてない」「同じことの繰り返しで面白くない」「自分の未来に希望が持てない」などなど、毎日のようにどこかで煙が上がり、その火消しに時間をとられる・・・・・・。司法書士事務所に限らず、多くの経営者の悩みではないかと思います。

 P.F.ドラッカーも多くの時間が人材マネジメントに費やされるといっています。

「知識労働者には自らの方向付けを自らさせなければならない。そのため、何が、なぜ期待されているかを理解させなければならない。(中略)ここでも時間が必要となる」(『経営者の条件』上田惇生編訳)
「仕事の関係に人間関係がからむと、時間はさらに必要になる。急げば摩擦を生ずる。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)
「組織が大きいほど、人事についての意思決定の必要も頻繁に出てくる。人事こそ、手早く行うと失敗する。人事のために必要とされる時間は驚くほど多い。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 私たち経営者は、組織マネジメント、人材マネジメントのために、さなざまな仕組みづくりを行い、極力そこにとられる時間を最小化しようと考えます。それでも多くの時間が人事にとられることは避けようがないのです。
 だからこそP.F.ドラッカーがいうように、自分の時間が何に使われているかを分析する必要があるのです。

「これらの理由、すなわち組織からの要求、人に関わる問題からの要求、創造と変革からの要求のゆえに、エグゼクティブの時間の管理はますます重要となっていく。しかしまず自らの時間がどのように使われているかを知らなければ、時間の管理について考えることはできない。」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

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