カテゴリ「司法書士事務所のマネジメント」の記事
2009年07月17日

よい人間関係をもつ秘訣 -中堅司法書士事務所の課題解決のために <3>-

 前回あげた「コミュニケーション」とは、マネージャーとメンバーとのコミュニケーション、つまり「縦」のコミュニケーションを指しています。

 P.F.ドラッカーは、それについて以下のように述べています。

「仕事において貢献する者(マネージャー※山口による脚注)は、部下たちが貢献すべきことを要求する。『組織、及び上司である私は、あなたに対しどのような貢献の責任を持つべきか』『あなたに期待すべきことは何か』『あなたの知識や能力をもっともよく活用できる道は何か』を聞く。こうして初めて、コミュニケーションが可能となり、容易に行われるようになる。その結果、まず部下が、『自分はどのような貢献を期待されるべきか』を考えるようになる。そこで初めて、上司の側に、部下の考える貢献について、その有効性を判断する権限と責任が生じる。」(『プロフェッショナルの条件』上田惇生編訳)

 つまりマネージャーがまず果たすべき役割とは、

  (1)「部下であるあなたが最大限組織に貢献するために支援すること
    が自身の役割である」ことを伝えること
  (2)「あなたはどのような支援を求めるのか」と聞くこと
  (3)「その部下にどのような貢献が求められているのか」や「その部
    下の知識や能力をいかに活用すれば最もその貢献に近づける
    のか」を聞くこと

 という三つです。

 マネージャーがそれをしなければ、部下は自身の貢献を考えるようになりません。そして部下が考えなければ、マネージャーは、部下の考えている貢献が組織の目的を達成するために有効か否かを判断することができませんし、その判断への責任も負わないままでいます。

 それではお互いの状況を理解することは不可能ですよね?

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2009年07月15日

よい人間関係をもつ秘訣 -中堅司法書士事務所の課題解決のために <2>-

 よい人間関係について、P.F.ドラッカーは、

「人間関係に優れた才能をもつからといって、よい人間関係がもてるわけではない。自らの仕事や人との関係において、貢献に焦点を合わせることにより、初めてよい人間関係がもてるのである。こうして、人間関係は生産的なものとなる。まさに生産的であることが、よい人間関係の唯一の定義である」(『プロフェッショナルの条件』上田惇生編訳)

 と述べています。

 「貢献に焦点を合わせる⇒よい人間関係がもてる∽人間関係は生産的なものになる」というわけです。
 所長1名と補助者5名の時代は、所長が直接指示出しをして、補助者の行っている仕事もほぼ把握できましたから、働いていない人がいればすぐに修正できました。
 拠点が増えた、人数が増えたということになると、所長は直接指示だしをできませんし、補助者の行っている仕事を把握できません。この段階にくると、「一人ひとりが自律的に自身の役割を認識してチームのために行動する」「マネジメント単位を決めて、マネージャーを置き、メンバーを指導監督する」ということができないと、組織は混乱し、生産性は極度に低下します。そして、前回あげた「所長の声」と「所員の声」が聞こえてくるようになるのです。

 一人ひとりが自律的に行動できるよう「生産的である」ためにはどうしたらよいのでしょうか?

 P.F.ドラッカーは、よい人間関係に必要な基本条件について以下のように述べています。

「われわれは、貢献に焦点を合わせることによって、コミュニケーション、チームワーク、自己啓発及び人材育成という、成果をあげるうえで必要な人間関係に関わる基本条件を満たすことができる。」(『プロフェッショナルの条件』上田惇生編訳)

 私はこのなかで「コミュニケーション」と「チームワーク」が、よい人間関係をもつために特に重要であると考えます。この二つについてもう少しブレークダウンして考えてみましょう。

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2009年07月08日

よい人間関係をもつ秘訣 -中堅司法書士事務所の課題解決のために <1>-

 私が依頼を受けるコンサルティングのなかで、中堅司法書士事務所の課題としてよくあげられるのは、次の二つです。

  (1) 売上が落ちて利益が出ない。
  (2) 生産性が落ちて利益が出ない。

 そして、ヒアリングを進めていくなかで、所長から必ず聞く言葉が以下のどちらかです。

  (1) 自分が営業して仕事を取ってくるのに、そのことを所員が評価
      しない。
  (2) 新しい拠点に注力したいのに、従来の事務所のメンバーが
      一生懸命仕事をしてくれない。

 反対に、所員からよく聞く声はこうです。

   「所長は事務所をほったらかしで何をやっているかわからない。」

 所長はストレスがたまり、所員はモチベーションが下がり、売上と生産性が低下するという悪循環につながっているようです。

 司法書士事務所は長年にわたり所長1名と補助者数名という組織形態で仕事をしてきました。補助者の人数も5名程度と制限されてきたわけですが、はからずも理想的なマネジメント単位だったわけです。
 ところが、拠点展開や法人化などを行うことによって人数が増え、一人ひとりに目が届かなくなる(10名を超えてくるとひとりでみるにはちょっと大変です)という現象が発生してきました。お互いに何をやっているのかわからないという状況に陥り、生産性の低下を招いているのです。

 そのような悪循環を絶つ鍵は、もちろん経営者である所長が握っています。お互いの状況を理解し、事務所内の人間関係をよりよくする工夫が必要となってきます。その方法について、何回かにわけて考えていきましょう。

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