2010年5月19日
満場一致に注意せよ - 意思決定の秘訣 <13> -
P.F.ドラッカーは、GMのトップであったスローンが、最高レベルの意思決定を行う際、満場一致の時こそ意思決定を行わなかったという逸話を紹介しながら、「意見の不一致」が意思決定に不可欠であると説いています。
意思決定を行うための話し合いは、異なる意見を戦わせ、それぞれの意見の優位性や問題点を浮き彫りにして、最終的に経営者が意思決定を行う判断材料を集めるために行われるというわけです。
司法書士事務所も組織体となってきており、会議体での意思決定を行うシーンも増えていると思います。そのような場における意思決定の方法を聞いてみると、往々にして「満場一致で」と答える事務所が多数あります。
「満場一致」には二通りあって、ひとつは「まったく異議がない」という状態、もうひとつは「異議はあるが従う」という人がいる状態です。
一番怖いのは「まったく異議がない」という満場一致です。深い議論がつくされずに場の雰囲気で物事が決まってしまうことが大半だからです。「異議はあるが従う」という満場一致も、議論がつくされた上であれば良いのですが、争いを避けたいがために「声の大きい人に従う」といった事なかれ主義からきているのであれば、大問題です。
最初から「満場一致の場合は意思決定しない」と決めておけば、意見が一致しないことが前提となりますから、会議体のメンバー全員が、気楽に自分の意見を出すことができるようになるでしょう。反対意見を十分に検討することで、よりよい意思決定が可能となるのです。
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