2010年5月 7日
評価測定のための基準を見出す - 意思決定の秘訣 <11> -
事務所の経営は意思決定の連続であり、判断に迷うことが多々あります。なぜなら経営者に求められる判断は、可変的要素の組み合わせから結果が出てくる類のものばかりで、事前の予想が難しい「やってみなけりゃわからない」ということがほとんどだからです。
P.F.ドラッカーは、そのような状況下で成果をあげる意思決定を行うためには「評価測定の基準」が重要だと説いています。
「そもそも何が事実であるかを確定するには、判断の基準、特に評価測定の基準についての決定が必要である。これが成果をあげる決定の要であり、通常、最も判断の分かれるところである。したがって成果をあげる決定は、決定についての文献の多くが説いているような事実についての合意からスタートすることはない。正しい決定は、共通の理解と、対立する意見、競合する選択肢をめぐる検討から生まれる。最初に事実を把握することはできない。判断の基準がなければ、事実というものがありえない。事象そのものは、事実ではない。」(『プロフェッショナルの条件』上田惇生編訳)
ある司法書士事務所が限られた広告予算で集客をしたいと考え、広告メディアを選択するというケースを例にとって考えてみましょう。
広告代理店は効果が上がった事例を示して、ネット上のリスティング広告の優位性を説明するでしょう。しかし、今回広告したい商品は、以前から扱っている「債務整理」ではなく、高齢者を対象とした「相続」に絡む商品です。所長は疑問を投げかけます。「対象となる高齢者の方が、果たしてネットで相続対策サービスを検索するだろうか?」 そこへ、タウンページの広告代理店が次のように言って営業をかけてきます。「高齢者の方はネットなど見ることはありません。なんといっても紙媒体であるタウンページが有効です。」
もっともらしい意見ですが、あなたが所長だったら、すぐに契約をしますか?何を基準とすればよいのか、次回に考えてみましょう。
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