2010年4月16日

決定を行動に移す要件 - 意思決定の秘訣 <8> -

 前回の続きで、「決定を行動に移す」具体的な方法について考えてみましょう。

「決定を行動に移すには、『誰がこの意思決定を知らなければならないか』『いかなる行動が必要か』『誰が行動をとるか』『行動すべき人間が行動するためには、その行動はいかなるものでなければならないか』を問わなければならない。」(『プロフェッショナルの条件』上田惇生編訳)

 以前、あるフランチャイズチェーン店の方とお仕事をしたときに、成功するフランチャイジーと失敗するフランチャイジーの見極め方を教えてもらいました。失敗するフランチャイジーは、必ず下記のどちらかにあてはまるそうです。

  (1)サイドビジネスでフランチャイズをはじめ、その事業に社長だけ
    が一生懸命(社員がその事業の位置づけを理解していない)
  (2)責任者に任命された人間が片手間にマネジメントをしている
    (本来業務を別にもっている)

 つまり、P.F.ドラッカーが述べた「決定を行動に移す」要件にしたがっていないことが、失敗の原因といえます。

  (1)「誰がこの意思決定を知らなければならないか」
     ⇒ 今回はじめる新事業が、本業とどのような関係があって、
       会社としてどのような位置づけであるのか、を明確に社員
       に知らせておかなければ、関係する社員も傍観者になって
       しまいます。

  (2)「いかなる行動が必要か」「誰が行動をとるのか」「行動すべき
    人間が行動するためには、その行動はいかなるものでなければ
    ならないか」
     ⇒ 新しい事業ですから、責任者の兼務はやめるべきです。
       従来業務をはずして、新事業の成功のために注力する
       ようにミッションを明確にすべきです。
 
 司法書士事務所でも「新しいこと」をはじめる場合、経営者は、以下のような「行動に取り組むためのプロセス」までを、意思決定に組み込んでおかなければ意味がないでしょう。

  (1)責任者を明確にする
  (2)その責任者に「新しいこと」をさせる時間を確保すべく
    従来の仕事を減らす
  (3)責任者以外のメンバーに事務所における「新しいこと」
    の位置づけを明確にする
  (4)「新しいこと」の優先順位と、どの程度まで協力すべきか
    といったことも各メンバーに明示する

 

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プロフィール

山口 毅
TAKESHI YAMAGUCHI

山口 毅
株式会社コンサルティングファーム 代表取締役
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