2010年3月26日
問題は四種類ある - 意思決定の秘訣 <4> -
P.F.ドラッカーは、成果をあげる意思決定を行ううえで必要とされる五つのステップの第一を行うためには、対象となる問題が次の「四種類」のうちのどれに該当するかを判断する必要があると述べています。
「まず、基本的な問題の兆候に過ぎない問題がある。仕事の中で起こってくる問題のほとんどが、この種のものである。(中略)次に、当事者にとっては例外的だが、実際には基本的、一般的な問題がある。(中略)三つめとして、真に例外的、特殊な問題がある。(中略)そして最後に、そのような何か新しい種類の基本的、一般的な問題の最初の現われとしての問題がある」(『プロフェッショナルの条件』上田惇生編訳)
三つめと四つめの問題にあたるかどうかの判別が難しいのですが、どちらもまずは、一つめの「基本的な問題の兆候にすぎない問題」ではないかと疑ってみましょう。判断を誤る確率は低くなります。
二つめの「当事者にとっては例外的だが、実際には一般的な問題」については、他でも同じ問題が起こっているわけですから、ベンチマークが有効な手段となります。
三つめの「真に例外的な問題」については、個別に意思決定が必要となりますが、滅多に起こる問題ではありません。
判断の誤りは「問題の先送り」「未解決」という状況をもたらします。ほとんどは一つめの問題に該当するのですから、まずはそこから出発する癖をつけることですね。
「圧倒的に多く見られる間違いは、一般的な状況を特殊な問題の連続としてみることである。一般的な状況としての理解を欠き、したがって解決についての原則を欠くために、現場対応的に処理することである。結果は、常に失敗と不毛である。」(『プロフェッショナルの条件』上田惇生編訳)
前回とりあげた司法書士事務所における「恒常的な残業」を、経営者が「現場対応的に処理する」と、残業代の未払い、スタッフのモチベーションの低下、スタッフの頻繁な退職、サービスの質の低下といった「失敗と不毛」を招くことになります。
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