2009年7月 1日
知識ある者の責任 -ゼネラリスト的知見の必要性-
前回引用したP.F.ドラッカーの言葉を、また違う観点で捉えなおしてみましょう。
「知識労働者は、ほとんどが専門家である。事実彼らは、通常、一つのことだけを非常に良く行えるとき、すなわち専門化したときにのみ大きな成果をあげる。」(『プロフェッショナルの条件』上田惇生編訳)
しかし、ただそれだけで成果をあげることはできないと続けます。
「「必要なことは、ゼネラリストをつくることではない。知識労働者が彼自身と彼の専門知識を活用して成果をあげることである。言い換えれば、自らの産出物たる断片的なものを生産的な存在にするために、それを利用する者に『何を知ってもらい』『何を理解してもらわなければならないか』を徹底的に考えることである。」(『プロフェッショナルの条件』上田惇生編訳)
知識労働者は一義的に専門化しなければならなりませんが、それだけで成果を出すことはできません。あわせて、専門化した知識労働者が生成するアイデア・ノウハウ・情報などを利用してもらう努力も必要になると言っているわけです。
そして、そのために以下のような意味で「ゼネラリスト」でもあるべきだと言っています。
「ゼネラリストについての意味ある唯一の定義は、自らの狭い専門知識を、知識の全領域の中に正しく位置づけられる人のことである。」(『プロフェッショナルの条件』上田惇生編訳)
知識労働者は組織のなかで専門化しつつも、一方で組織の果たすべき社会的貢献を理解し、そのために組織が全体としてどのように動き、また、そのなかで自身の専門性をどのように生かせばよいのかを考えなければなりません。そういう意味での「ゼネラリスト的知見」が求められているのです。
事務所の経営者は、このことを認識し、事務所で働くメンバーにも意識してもらえるよう努力しなければなりません。
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