2009年6月10日

権限に焦点を合わせてはならない -組織が分化する過程で意識すべきこと <1>-

 司法書士事務所が個人事務所から大型事務所となり、組織化が進行する過程において、組織の構成は大きく二つの方向に分化されます。

 一つは縦の分化。

 不動産登記課、債務整理課、商業登記課、といったチーム分けをして、それぞれに5名の課員(一般的に望ましいマネジメント単位は5名といわれています)と1名の課長がいるというイメージです。マネージャーとそのマネージャーの指導の下に仕事をするメンバーという上下関係に基づいて小組織を編成していくという分化です。

 もう一つは横の分化。

 たとえば債務整理業務でよく見られるのですが、最初に面談をする、引きなおし計算をする、債権者と交渉する、訴訟をする、のように業務自体を流れにそって細分化し、分割した業務ごとに担当者を割り振り、横の関連がとれる形で小組織を編成していくという分化です。

 このような分化が発生してきた時に、組織のメンバーが意識しなければならないことは「貢献に焦点を合わせる」ということです。

 P.F.ドラッカーは、

「貢献に焦点を合わせることによって、専門分野や限定された技能や部門に対してでなく、組織全体の成果に注意を向けるようになる。成果が存在する唯一の場所である外の世界に注意を向けるようになる。自らの専門や自らの部下と組織全体や組織の目的との関係について、徹底的に考えざるをえなくなる。」(『プロフェッショナルの条件』上田惇生編訳)

 と述べています。

 次回は、この言葉を上記の例と照らし合わせて考えてみたいと思います。

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プロフィール

山口 毅
TAKESHI YAMAGUCHI

山口 毅
株式会社コンサルティングファーム 代表取締役
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