2013年07月24日

意思決定は本当に必要かを自問する - 成果をあげる意思決定とは <4> -

 逆説的ではありますが、意思決定を行わないということも意思決定の選択肢のひとつです。司法書士事務所に限らず、そもそも経営者が意思決定しようと考える動機は、何らかの課題(人材が定着しない)、何らかの目的(新しい市場を開拓しよう)があってのことです。ですから、その意思決定により本当に課題は解決するのか、目的を達せられるのか、最終的な局面で今一度考えてみる必要があります。意思決定を行った場合のネガティブな側面、いわゆる副作用を熟慮し、その意思決定を行わない場合の効果と比較して最終判断を下すべきでしょう。
 P.F.ドラッカーは言います。

「楽観的というわけではなく、何もしなくても問題は起こらないという状況がある。何もしないと何が起こるかという問いに対して、『何も起こらない』が答えであるならば、手をつけてはならない。」(『
経営者の条件
』上田惇生編訳)

 また、意思決定は従来のやり方を変える、従来やってなかったことを行う、という意味で組織やその構成員にとって苦痛を伴うことが多々あります。
 意思決定(案)ができあがっても、経営者がGOサインを出すには勇気が必要です。その時のためらいと不安に対する答えとして、P.F.ドラッカーは次のように言っています。

「とはいっても、決定を延ばしすぎてはいけない。数日せいぜい数週間までである。それまでに神霊が話しかけてこなければ、好き嫌いにかかわらず精力的かつ迅速に決定をしなければならない。」(『
経営者の条件
』上田惇生編訳)

 好き嫌いにかかわらずというのも重要なポイントですね。

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2013年07月18日

意見の不一致を必要とする理由 - 成果をあげる意思決定とは <3> -

 P.F.ドラッカーは、意思決定において意見の不一致がなぜ必要か、理由を三つ挙げています。

「第一に、組織の囚人になることを防ぐからである。」

「第二に、選択肢を与えるからである。」

「意見の不一致が必要な理由の第三は、想像力を刺激するからである。」
                    (以上すべて『経営者の条件』上田惇生編訳より)

 一番目は、組織のなかには、その意思決定で利を得るものが誰かしらいるということですね。
 二番目は、最初の意思決定が間違っていた時、または状況の変化により間違いになった時のスペアを用意するということでしょうか。
 三番目は、問題の解決には想像力が必要だということです。反対意見があるからこそ、それに反論すべくさまざまな想像力を働かせます。そのことがより精度の高い意思決定につながるということでしょう。

 以上のことは、司法書士事務所の経営者にだけあてはまるものではありません。おそらく人は、従来の自らの経験、与えられた情報に基づき、意思決定(案)を頭の中で形づくり、あとはその意思決定(案)が正しいことを証明するために、いろいろな理由を探し始めるという特性を持っているのだと思います。

 経営者はその誤謬から自らを解き放つためにも、意見の不一致を意識的につくり上げることが重要となってきます。意見の不一致をつくるためには、「自身だけが正しいと考えずに意見を求める」「対立する数名の意見を必ず聞く」といった態度が必要です。
 みなさんも意思決定を行う前に、意識的に意見の不一致をつくるということを実践してみたらよいと思います。

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2013年07月10日

意見の不一致を必要とする - 成果をあげる意思決定とは <2> -

 経営コンサルティングの方法のひとつとして、経営者の方から現場の課題を聞いてそれに対してアドバイスを行うというやり方がありますが、注意しなければならないのは、私が「・・・・・・・・・・すべきです」というとそれが答えになってしまって、相手が何も考えなくなってしまうことです。
コンサルタントが必ず正しいなんてことは幻想です。コンサルタントの意見は自分たちに別の視点を与えてくれるにすぎない、というくらいに考えておいたほうがよいでしょう。

 また、司法書士事務所のコンサルティングにおいて、内部の会議に実際に参加し、その一部始終を観察することもあります。そしてよく、経営者が一方的に話をして「はい終わり」という形式の会議にはNGを出しています(もちろんボスの手前あとでこっそり伝えるのですが)。
 会議の目的にもよりますが、一方的な命令や意思を表明するだけでは意味がありません。意思決定を行うための会議とは、異なる意見をあげさせ、衝突させ、意見の違いがどこにあるのかを確認し、最後に経営者が決定を下すための場と理解したほうがよいでしょう。

 P.F.ドラッカーは次のようにいっています。

「エグゼクティブが直面する問題は、満場一致で決められるようなものではない。相反する意見の衝突、異なる視点との対話、異なる判断の間の選択があって初めて、よく行いうる。したがって、決定において最も重要なことは、意見の不一致が存在しないときには決定を行うべきではないということである」(『経営者の条件』上田惇生編訳)

 その理由については、次回に詳しく考えてみましょう。

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